IHクッキングヒーターには、使える鍋と使えない鍋があります。
引っ越しやガスコンロからIHクッキングヒーターに交換される方は、フライパンや鍋を一式買い替えなければならないかもしれません。
今使っている鍋やフライパンが使えるかどうか心配になりますよね。
IHクッキングヒーターに対応していない調理器具を使用すると機器の故障に繋がります。
そこで今回は、使える鍋の見分け方についてご紹介します。
IHクッキングヒーターの設置が
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IHヒーターとラジエントヒーターの違い
IHクッキングヒーターの種類
オールメタル対応
・ステンレス
・多層鍋
・アルミ・銅
※銅鍋・アルミなど全ての種類の金属鍋に対応しています。
鉄・ステンレス対応
・ステンレス
・多層鍋(鍋底に磁石がつくもの)
ラジエントヒーター
IHでは使用できない金属鍋や土鍋超耐熱ガラス鍋などが使えます。
※脚つきの土鍋は加熱ができません。
※ガラス製の鍋は超耐熱ガラス製鍋以外、使用できません。
加熱調理で使える鍋の材質
鍋の種類 | 鉄・ステンレス | オールメタル | ラジエント |
鉄・鉄鋳物・鉄ホーロー | ○ | ○ | ○ |
ステンレス(18-0) 鍋底に磁石がつくもの |
○ | ○ | ○ |
ステンレス(18-8、18-10) 鍋底に磁石がつかないもの |
△ 鍋の種類によっては、 火力が弱くなったり 加熱できないものがある |
⚪︎ 鍋の種類によっては、 火力が弱くなる |
○ |
多層鍋 鍋底に磁石がつくもの (外層や中間層に鉄などの磁性金属層があるもの) |
△ 鍋の種類によっては、 火力が弱くなったり 加熱できないものがある |
○ 鍋の種類によっては、 火力が弱くなる |
○ |
多層鍋 鍋底に磁石がつかないもの |
× | ○ 銅鍋・アルミなどでは、 最大火力が制限される |
○ |
鉄・アルミ | × | ○ 銅鍋・アルミなどでは、 最大火力が制限される |
○ |
土鍋 | × IH対応と記載があっても使えない |
× IH対応と記載があっても使えない |
× 脚がついている土鍋は使えない |
耐熱ガラス | × | × | △ 超耐熱ガラス以外使用できない |
※アルミ製容器やパック(うどん等が入っている簡易容器)など、鍋以外のものを使用しないでください。
ステンレスの種類
ステンレスにも様々な種類があります。
上記の表にある「18-0」「18-8」「18-10」はステンレスに種類を表す表記です。
英語でステンレスは『Stainless Steel』と言い、《錆にくい金属》という意味で、鉄を主成分にクロムあるいはクロムとニッケル等を合わせた合金です。
鋼に18%以上のクロムを添加したステンレスでニッケルは添加されていません。
磁石が着くのでIH対応ステンレスとして使用されています。・18-8(JIS記号SUS304)
鋼に18%以上のクロムと8%以上のニッケルを添加したステンレスで食器に限らず、鍋、フライパンと色々な器具に最も多く使用されています。
クロムの含有が多くなったため、酸化被膜が強くなり、13クロムステンレスより数倍錆びにくくなっています。
しかも、ニッケルを添加したた強度と耐久性が向上しています。
しかし、絶対に錆びない訳ではありませんので、汚れは早めに落としましょう。・18-10(JIS記号SUS304L)
鋼に18%以上のクロムと10%以上のニッケルを添加したのが18-10ステンレスです。
また、鉄がベースの金属特有の「金気(カナケ)」と呼ばれる味やにおいが僅かですがあります。
18-10ステンレスはニッケルの含有量を増やすことで「金気」が非常に低減されており、
サビなどの発生率も極めて低く、強度と耐久性が大幅に向上しています
しかし、絶対に錆びない訳ではありませんので、汚れは早めに落としましょう。
ホーローは焦げつきやすい
ホーローは、空焼きしたり、焦げつかせないように注意しましょう。
ホーローの底面が溶けて焼きつき、トッププレート破損の原因になります。
IHクッキングヒーターで使用できる鍋の見分け方
磁石をくっつけてみる
基本的に、なべ底に磁石がくっつく鍋なら使用できます。
※磁石がくっつく鍋の場合でも、IHクッキングヒーターは、鍋そのものを発熱させて調理しているので、鍋の材質や鍋底の形状・大きさによっては調理ができない可能性があります。
鍋に水を入れて加熱してみる
ヒーターの中央に水を入れた鍋を中央に置いて、電源を「入」にしてください。
使える鍋であれば、火力表示が点灯し加熱されます。
使えない鍋の場合は、火力表示が点滅し、加熱されません。
確認が終わったら電源を「切」にしてください。
鍋・フライパンの種類
使用できる鍋の形状
底が平らなものであれば使用可能です。
底が小さい鍋や底が2〜3㎜以上反っている鍋、鍋底が丸いものは使用できません。
安全機能が正しく働かず、火力が弱くなったり、加熱できなかったり、温度調節機能が働き、ヒーターが赤くなったり、消えたりしてしまうため、調理が上手くできません。
使用できる鍋の大きさ
使用できる鍋の大きさは、左右IHの場合、約12~26㎝、中央IHの場合、約12~18㎝です。
鍋底が小さいと、火力が弱くなります。
また、安全機能が働き、通電を停止する場合があります。
メーカーや機種によって、使用できる鍋の大きさが異なりますので、確認が必要です。
使用前に鍋やフライパンの鍋底を確認を
鍋底が剥がれかけたものは使用しないでください。
鍋底が剥がれた状態で加熱すると、剥がれた部分が異常加熱してしまい、赤熱する恐れがあります。
また、トッププレートにヒビや破損してしまったり、変色してしまう原因になります。
SGマークがある鍋やフライパンを使えば安心
IHクッキングヒーターは、材質や鍋底の形状などによって、使える鍋と使えない鍋があります。
新しく購入するときは、一般財団法人「製品安全協会」の『SGマーク』のある鍋をおすすめします。
ただし、陶磁器(土鍋など)、直火用焼網は、SGマーク付き、IHで使えると表示しているものでも使わないでください。
SGマークとは
SGマークがない鍋は「IHヒーター対応」と表示されていても、火力が弱かったり、火力が入らない可能性があります。
同じ火力設定でも、鍋の材質、形状、大きさなどによっては過熱状態や、消費電力が異なったりしますので注意が必要です。
使える調理器具の見分け方や選び方を知って、IHクッキングヒーターを使いこなそう
今回は、使える鍋の見分け方についてご紹介いたしました。
引っ越しやガスコンロからIHクッキングヒーターに交換されるご家庭は、これから増えていくかと思われます。
鉄やステンレス、ホーロー等の素材を選ばなければいけません。
調理器具選びに迷ったら、是非この記事を参考にしてみてくださいね。
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