今回の記事では、電気を使ってお湯を沸かす「エコキュート」と「電気温水器」の違いについてご紹介したいと思います。
どちらも同じ電気でお湯を沸かす給湯機器ですが、違いがわからない…という方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
エコキュートと電気温水器は、お湯を沸かす基本的な仕組みや電気代などが異なります。
そこで、今回の記事では
- エコキュートと電気温水器の違い
- エコキュートの仕組みとコスト
- 電気温水器の仕組みとコスト
エコキュート・電気温水器の設置が
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目次
エコキュートと電気温水器の違い
エコキュートも電気温水器も、火を使わないといった点は共通しており、火災やガス漏れ、一酸化炭素中毒の原因になる恐れがないため、とても安心です。
また、地震など万が一の災害時は、貯湯タンクの水(お湯)を生活用水として使用できます。
エコキュートは、大気中の熱を集めてお湯をつくる「ヒートポンプユニット」と作られたお湯を貯めておく「貯湯ユニット」との2つで構成されています。
わき上げの際に電気エネルギーが当然必要になりますが「ヒートポンプ方式」のため、少ない電気で高効率な運転ができます。
電気温水器は、貯湯タンクにヒーター(電熱器)が内蔵されており、そのヒーターで水をあたためることでお湯をつくる給湯器です。
そのため、わき上げから貯湯まで行うので、タンクのスペースがあれば設置ができます。
エコキュートと電気温水器の大きな違いについてご説明します。
お湯の作り方の違い
エコキュート
熱源は「ヒートポンプユニット」になります。
ヒートポンプユニットが大気中の熱を吸収して圧縮することにより高温化してお湯を沸かします。
電気温水器
熱源は「電気ヒーター」になります。
貯湯タンクの中の電気ヒーター(電熱器)でお湯を沸かします。
仕組みは基本的に電気ポットと同じです。
設置スペースの違い
エコキュート
貯湯ユニットとヒートポンプユニットの2つを設置しなければなりません。
目安として、横幅2〜3m×奥行1m程度のスペースが必要になります。
設置スペースに余裕がない場合は、薄型タイプやコンパクトタイプを選びましょう。
電気温水器
貯湯タンクのみの設置になりますので、横幅1m×奥行1m程度のスペースがあれば設置可能です。
電気代(コスト)の違い
エコキュートと電気温水器とはどちらも電気代が安い夜間にお湯を作りますが、電気代については、お湯を沸かす仕組みにより、圧倒的にエコキュートの方がお得になります。
機種やご家庭ごとのお湯の使い方によりますが、電気温水器の場合、一般的なご家庭で1ヶ月の電気代が約3,000円に対し、エコキュートはその約3/1の1,000円程度となります。
エコキュートは導入費用が高いかわりに、ランニングコストを抑えることができるため、使用すればするほど効率良く初期費用を回収できます。
比較表
エコキュート | 電気温水器 | |
外観 | ![]() |
![]() ![]() |
お湯を沸かす仕組み | 大気中の熱とわずかな電気でお湯を作ります。 【熱源:ヒートポンプユニット】 |
貯湯タンクの中に設置されたヒーターでお湯を作ります。 【熱源:電気ヒーター】 |
効率 | 大気中の熱エネルギーと電気のエネルギーを両方活用するため、高効率。 | 電気ヒーターで作られる熱エネルギーのみを活用。 |
設置スペース | 横幅2〜3m×奥行1m程度 | 横幅1m×奥行1m程度 |
電気代(1ヶ月) | 約1,000円 | 約3,000円 |
参考三菱電機
エコキュートの仕組みとコスト
エコキュートの仕組み
参考長府製作所
大気中の熱をを利用してお湯を沸かす「ヒートポンプ方式」の技術を利用してお湯を沸かします。
ヒートポンプ方式とは、汲み上げた熱をヒートポンプユニット内で圧縮し、さらに高温化して貯湯タンクからの水を水熱交換器で温めてお湯を沸かす仕組みです。
空気の熱を利用して効率良くお湯を沸かすことができるのです。
エコキュートの仕組みについては、以下の記事で詳しくご説明しています。
さらに詳しく
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エコキュートとは何か?仕組みとメリットデメリットをわかりやすく解説!
エコキュートの電気代(コスト)
エコキュートは、大気中の熱で効率良くお湯を沸かすので、必要な電気エネルギーが少なくて済むヒートポンプ給湯機です。
エコキュートは設置費用がかかる代わりに電気代が電気温水器の約3/1になると言われており、年間の電気代の目安は、約15,000円程度とされています。
お湯の使用量やリモコンの設定、季節、地域ごとに変わります。
また、使用時間によっては昼間にお湯を沸き上げるため、電気料金が異なります。
電気温水器の仕組みとコスト
電気温水器の仕組み
参考CORONA
貯湯タンクの中にある電気ヒーター(電熱器)でお湯を沸かす給湯器です。
電気ヒーターが加熱し、温められたお湯はタンク上部へと上昇し、冷たい水は下部へ移動します。
貯湯タンク全体が設定温度のお湯になると運転を停止。
貯湯タンクはご家庭の給湯口に繋がっており、そこから温められたお湯が出てきます。
使用したお湯の分は貯湯タンク下部の給水口から水が自動的に供給されますが、お湯と水の間に混合層が出来るため、お湯の温度が下がることはありません。
電気温水器の電気代(コスト)
電気温水器は、100%電気を使用します。
電気代はエコキュートの約3倍掛かると言われていますので、単純計算でも年間の電気代は45,000円程度になるかと思われます。
お湯の使用量やリモコンの設定、季節、地域ごとに変わります。
また、使用時間によっては昼間にお湯を沸き上げるため、電気料金が異なります。
エコキュートと電気温水器の違いを見極めよう
今回は、エコキュートと電気温水器の違いと電気代についてご説明させていただきました。
どちらも共通しているのが、火を使わない安全性と災害時に水が使用できることです。
この2点はとても大きなメリットになりますが、給湯はご家庭で使用するエネルギーの30%を占めています。
2つを比較してみると、初期費用はかかりますが、環境への影響(CO2削減)や電気代の経済性といった点では、エコキュートの方が優れています。
どちらか迷われているなら、エコキュートをオススメします。
しかし、ご家庭ごとに設置場所の条件やコスト面などが異なります。
エコキュートと電気温水器の違いをしっかり把握して、ご家庭に合った給湯機器を選びましょう。
エコキュート・電気温水器の設置が
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