トイレの換気扇は嫌な臭いや湿気、カビを除去するなど、重要な役割を持っています。
そんな重要な役割を持っている換気扇ですが、寿命や経年劣化によって故障や不具合が発生した場合、換気扇の交換が必要です。
トイレ換気扇の交換費用はいくらくらいするのでしょうか?
そこで今回は、トイレ換気扇の種類や交換費用、交換のタイミングについてご紹介します。
トイレ換気扇の種類
トイレの換気扇には「壁付け」タイプと「天井埋め込みタイプ」が主に使用されています。
下記に詳しくご説明します。
壁付けタイプ
既築住宅にも比較的簡単に増設できる「壁付け」タイプです。
小口径の丸穴工事だけで取り付けができます。
フィルターのないタイプの場合、内部の羽根が汚れた状態で使用すると、風量が約25%もダウンしてしまいます。
フィルター付きのタイプは、内部の汚れを軽減し、簡単に掃除機等で汚れを取り除くことができるのでオススメです。
天井埋め込みタイプ
「天井埋め込み」タイプは、天井裏にダクトを配管して排気する方式です。
本体部分は天井裏に設置します。
室内から見えるのはルーバーだけなので、見た目がスッキリします。
局所換気?全般換気?
換気には大きく分けて「局所換気」と「全般換気」に分類されます。
局所換気(随時換気)とは
局所換気(随時換気)とは、日常で発生する臭いや湿気を速やかに屋外へ排気する換気のことです。
主にキッチンのレンジフードやトイレ、浴室の換気扇などを指します。
古い住宅では、局所換気のご家庭もまだ多くありますが、新築の物件では住む人の健康を守るため、常時換気が建築基準法で義務化されています。
全般換気(24時間換気)とは
全般換気と呼ばれる「24時間換気」は、住宅全体を換気するシステムです。
24時間換気システムは、屋内の空気が1時間に半分以上入れ替わることが基準とされています。
常に24時間、屋外の新鮮な空気を給気口から取り込み、空気を循環させて排気口から排気する仕組みです。
24時間換気システム
2003年7月に建築基準法改正によって、すべての住宅に24時間換気システムを導入することが義務化されています。
住宅の気密性が高くなったことや住宅に使用されている建材や家具などに含まれる化学物質が室内にこもることによって、
アレルギーやシックハウス症候群の原因になり、住んでいる人の体調を悪化させてしまう危険性があるためです。
また、気密性の高い部屋で呼吸を行うと二酸化炭素の濃度が高まり、頭痛や息苦しさの原因にもなることがあります。
さらに暖房器具を使用している場合、換気が不十分だと一酸化炭素中毒を招く恐れがあるので注意が必要です。
24時間換気システム設置の義務化は、高気密・高断熱の住宅でも快適で健康的に暮らすために導入された建築基準法です。
シックハウス症候群
シックハウス症候群は、建材や家具、日用品から発生する化学物質などによる室内の空気汚染等によって引き起こされる健康障害の総称です。
その症状は、目がチカチカする、鼻水が出る、喉が乾燥、ヒリヒリする、頭痛や吐き気、湿疹など、人によってさまざまです。
新築の家の場合、注意が必要ですが、床や壁のリフォームや家具を購入した際も注意しましょう。
常軌の症状や、原因不明の体調不良が続くような場合には、シックハウス症候群を疑ってください。
トイレの換気扇をつけっぱなしにすると得られる効果
トイレの換気扇をつけっぱなしにしておくと、嫌な臭いや湿気などを取り除き、清潔なトイレ環境を保つことができる効果があります。
得られる効果
ホコリがたまりにくい
カビが発生しにくい
結露ができにくい
化学物質を取り除き、シックハウス症候群の対策になる
上記の効果を感じにくくなった場合は、換気扇が故障している場合があります。
お掃除をしても直らない場合は、換気扇の修理、交換を検討しましょう。
トイレの換気扇の電気代はどのくらい?
トイレ換気扇の消費電力は3W前後と省電力です。
1ヶ月の電気代
(3W × 24時間 × 30日 = 2.16kWh
1kWhを27円で計算すると、約58円です。
清潔なトイレ環境を保つことができるので、換気扇を24時間つけっぱなしにしておく方がお得ではないでしょうか。
トイレ換気扇交換の価格相場は?
トイレ換気扇交換の価格相場は約15,000〜45,000円です。
壁付けタイプよりも天井埋め込みタイプの方が工事の難易度が高いため、費用も高くなります。
メーカーやグレード、機種によって費用は異なります。
【交換工事費用】
壁付けタイプ | 約11,000円 |
天井埋め込みタイプ | 約12,000~16,500円 |
【オプション工事】
開口調整工事 | 約11,000円 |
単独スイッチ配線工事 | 約5,500円 |
スイッチ交換工事 | 約11,000円 |
トイレ換気扇の交換のタイミング
寿命
トイレ換気扇の設計上の標準仕様期間は10〜15年です。
したがって、換気扇の寿命は、約10〜15年になります。
寿命(設計上の標準使用期間)を超えて使用すると、熱やホコリ、湿気などの影響により、経年劣化によるケガや火事などの事故に繋がる恐れがあります。
換気扇の製造時期について
(ポイント)2009年4月1日以降に製造された製品については、法施行により「製造年」、「設計上の標準使用期間」が製品や取扱説明書に表示されています。
法施行以前に製造された表示のない製品については、型式より製造時期を確認してください。
設計上の標準使用期間
運転時間や温湿度など、標準的な使用条件の下で使用した場合に基づく経年劣化に対して、製造した年から安全上支障なく使用することができる標準的な期間のことです。
故障や不具合が頻発する
設置から8年以上経過しており、下記の故障や不具合が頻発する場合は、交換のタイミングです。
- 換気風量が少ない
- 回転する際に異音や振動する
- スイッチを入れても、換気扇が動かない
- 電源のコードが折れていたり、破損している
- 換気扇が回っても、異常に回転が速くなったり遅くなったり不規則
- 電源のコードに触れると、ファンが回転したりしなかったりで不安定
修理で直る可能性もありますが、交換をした方が安く済む場合があります。
寿命を迎えている換気扇は早めに交換を検討しよう
今回の記事では、トイレ換気扇の種類や交換費用、交換のタイミングについてご紹介いたしました。
いかがでしたでしょうか?
トイレ換気扇の交換費用の相場価格は、約15,000〜45,000円です。
しかし、壁付けタイプよりも天井埋め込みタイプの方が工事の難易度が高いため、費用も高くなり、さらにメーカーやグレード、機種によって費用は異なります。
また、寿命を迎えている場合、故障や不具合が頻発するようになったら、換気扇交換のタイミングになります。
換気扇交換を検討されている方は、是非この記事を参考にしてみてくださいね。